日本医薬品添加剤協会
Safety Data
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和名 フマル酸一ナトリウム
英文名 Monosodium Fumarate

CAS 5873-57-4 (link to ChemIDplus), 7704-73-6 (link to ChemIDplus)
別名 フマル酸ナトリウム
収載公定書  局外規(2002)
用途 安定(化)剤,矯味剤,pH調節剤,崩壊剤  


JECFAの評価:7704-73-6 (link to JECFA)
ADI(1日許容摂取量)は「特定しない」と評価されている。1) (第35回会議、1989年)


以下のデータにはフマル酸二ナトリウムを含む。


単回投与毒性
動物種 投与経路 LD50(mg/kg体重) 文献
ラット 経口 (フマル酸ナトリウム) 約 8000mg/kg Levey et al., 1946 1)
ウサギ 経口 (フマル酸二ナトリウム) 約 3600mg/kg
4800mg/kg
Locke et al., 1942 1)
Weiss et al., 1923 1)



反復投与毒性:7704-73-6 (link to TOXLINE)
ラット
1群14匹の離乳ラットに0,0.1又は1.0% のフマル酸含有食及び1.38%フマル酸ナトリウム含有食を1又は2年間与えた。体重、ヘモグロビン、血液像に異常は認められなかった。組織レベルでの骨カルシウムバランスならびに肝臓、腎臓、脾臓及び胃の組織学的検査においても異常は見られなかった。1) (Levey et al., 1946)

ウサギ
1群5匹のウサギに50-500mg/kgのフマル酸一ナトリウムを2-3日毎に静脈内投与し、10-32日間反復投与試験を実施した。血中非タンパク性窒素、クレアチニンに異常は認められなかった。フェノールスルホンフタレイン排泄試験、腎臓及び肝臓の組織学的検査にも異常は見られなかった1) (Bodansky et al., 1942)

14匹のウサギに体重1kg当たり320-2080mgのフマル酸二ナトリウムを含有する食餌を28日間与えた。別の6匹のウサギに体重1kg当たり2880-3680mg含有する食餌を14日間与えた。前者の試験では死亡例は認められなかったが、後者の試験では3例死亡した。2匹のウサギに体重1kg当たり640 mg含有する食餌を36日間与えた。体重、血液、血中非タンパク性窒素、クレアチニン及び組織学的検査に異常は認められなかった。1) (Locke et al., 1942)

9匹の雄ウサギにフマル酸一ナトリウム60mg/kgを隔日に腹腔内投与し、150日間反復投与試験を実施した。血清中のエストロゲン及び性腺刺激ホルモンの活性上昇が認められた。組織学的検査では全例に進行性の精巣萎縮、下垂体嫌色素性細胞の増加が見られた1) (Arai & Suchiro, 1953)

6匹のウサギに60mg/kgのフマル酸一ナトリウムを週2回腹腔内投与し、17-29週間反復投与試験を実施した。ヒアルロニダーゼ濃度の低下を伴う甲状腺の腫脹及びうっ血、精巣萎縮が認められた1) (Arai et al., 1955)

1群15匹のウサギに0又は6.9%フマル酸一ナトリウム(5%フマル酸相当)含有食を与え、15日間反復投与試験を実施した。体重、摂餌量、死亡率、血液、血糖、血中非タンパク性窒素、尿、臓器重量及び精巣を含む臓器の組織学的検査に異常は認められなかっ1)(Packman et al., 1963)

イヌ
1群6匹の若齢イヌに0, 1, 3又は5%のフマル酸一ナトリウム含有食を与え、2年間反復投与試験を実施した。体重、発育、血液、血糖、血液尿素、臓器重量、肉眼的検査及び主要臓器組織の組織学的検査に異常は認められなかった1) (Harrisson & Abbott, 1962)


遺伝毒性:5873-57-4 (link to CCRIS)


生殖発生毒性:7704-73-6 (link to DART)


以下については該当文献なし
がん原性
局所刺激性
その他の毒性
ヒトにおける知見


引用文献
1) WHO Food Additive No.40A,B,C Fumaric acid. 1989  (link to WHO DB)




   



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