日本医薬品添加剤協会
Safety Data
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和名 セトマクロゴール1000
英文名 Cetomacrogol 1000

CAS 9004-95-9 (link to ChemIDplus)
別名 ポリオキシエチレンセチルエーテル(2E.O.)(105344)、同(5.5E.O.)(105347)、同(7E.O.) (109889)、同(10E.O.)(109164)、同(15E.O.)(105343)、同(20E.O.)(105345)、同(23E.O.)(108820)、同(25E.O.)(109045)、同(30E.O.)(105346)、同(40E.O.)(109319)、ポリエチレングリコールセチルエーテル(20E.O.)(111358)、ポリエチレングリコール1000モノセチルエーテル(008802)、セトマクロゴール1000(110239)、Polyethenoxy cetyl alcohol、Polyethyleneglycol hexadecyl ether、Brij 52、Brij 56、Brij 58、Ceteth 

収載公定書  薬添規(JPE2018), 外原規(2006)
用途 安定(化)剤 ,界面活性剤,乳化剤,溶解補助剤


単回投与毒性 (link to ChemIDplus)
動物種 投与経路 LD50(mg/kg体重) 文献
Cetethe-2 マウス 経口 >25.1g/kg 1) STN International 1998;1991
Cetethe-10ラット雄
ラット雌
経口 3.5g/kg
2.5g/kg
1) STN International 1998;1991
Cetethe-20ラット 経口 3.59g/kg 1) STN International 1998;1991



反復投与毒性 (link to TOXLINE)



遺伝毒性
Cetethe-20: in vitro スポットテスト(E..ColiでのTn9の転位)において、転位を3倍増加させたが、パルミチン酸添加でその作用は消失した。このことから、この転位作用は脂質ないし膜が関与していると思われる。1)(Datta et al. 1983)


がん原性
該当文献なし


生殖発生毒性
該当文献なし


局所刺激性
皮膚刺激性
Cetethe-2、Cetethe-10:濃度1、5、10、60および100%のCetethe-2およびCetethe-10(0.3g)をニュージーランド白ウサギの毛剃りした腹部に毎日塗付した。投与の媒体として水、親水性軟膏およびペトロラタムを用いた。

塗付3日後、1および5%Cetethe-2(媒体;ペトロラタムまたは親水性ペトロラタム)群で、紅斑および浮腫が見られた。同様の変化が1および5%Cetethe-10(媒体;水、親水性軟膏またはペトロラタム)群でも観察された。10%Cetethe-2およびCetethe-10(媒体;ペトロラタム)群において、肥厚がみられ、紅斑および浮腫が10%Cetethe‐2およびCetethe-10(媒体;水)群で見られた。60%Cetethe-2(媒体;親水性ペトロラタムあるいは水)群に肥厚が見られ、60%Cetethe-10(媒体;親水性軟膏あるいは水)群でも同様の変化が見られた。100%Cetethe-2およびCetethe-10では、肥厚が発現した。

塗付10日後、全ての試験濃度で持続した変化が観察された。顕著な刺激性がCetethe-2群で確認された。つまり、5%Cetethe-2(媒体;ペトロラタム)群では強度の紅斑および浮腫、10%Cetethe-10(媒体;ペトロラタム)群で、強度の高角質化を起こした。10%Cetethe-10(媒体;ペトロラタムあるいは親水性軟膏)および60%Cetethe-2(媒体;親水性ペトロラタム)群では、亀裂および病変開口が見られた。100%Cetethe-2およびCetethe-10では、重度の亀裂および病変開口が見られた。病変像は肉眼的に一致した。

一方、媒体単独では、親水性軟膏基剤では刺激を起こさず、ペトロラタムおよび親水性ペトロラタムは紅斑および浮腫を起こした。1)(Mezei et al. 1996)

眼刺激性
Cetethe-2:ウサギを用いる眼刺激性試験では、2.5%Cetethe-2は試験1日目に平均刺激スコア1(最大110)を示し、2日目には、反応は見られなかった。1) (CTFA 1974)


その他の毒性
溶血性
Ceteth-20:ラット赤血球を用いて溶血性を8μM-1.1mMで調べた。全ての濃度で完全溶血が見られた。1)(Azaz et al., 1981)


ヒトにおける知見
100mLのポリオキシエチレンセチルエーテルを閉塞性ポリプロピレンチャンバーに入れて、健常者の前腕の手のひらへ24時間置いた。チャンバーを取り除いた後、部位を水道水で洗い流し、柔らかいペーパータオルでたたいて乾かした。取り除いてから、4時間後に20-23度、相対湿度55-70%の状況下に最低20分おいて他覚的、非侵襲性の方法で評価した。経皮水分欠如はほとんど認められず、軽度紅斑が認められた。2)(K-P. Wilhelm 2001)


引用文献
1) Andersen FA  Final report on the safety assessment of Cetethe-1, -2, -3, -4, -5, -6, -10, -12, -14, -15, -16, -20, -24, -25, -30, and -45  Int. J. Toxicol. 1999:18(5);1-8

2) K-P. Wilhelm, et al.  Quantitative assessment of primary skin irritants in vitro in a cytotoxicity model: comparison with in vivo human irritation tests British Journal of Dermatology   2001; 145: 709-714




   



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