日本医薬品添加剤協会
Safety Data
|  Home | menu |

和名 グルコノ-δ-ラクトン
英文名 Glucono-δ-Lactone

CAS 90-80-2 (link to ChemIDplus)
別名 グルコノラクトン
収載公定書  薬添規(JPE2018), 食添(JSFA-IX) ,USP/NF(27/22)

用途 安定(化)剤 ,矯味剤,pH調節剤,粘着剤,粘稠剤


JECFAの評価 (link to JECFA)
ADI(1日許容摂取量)は「特定しない」と評価されている。1) (1998年)


単回投与毒性
動物種 投与経路 LD50(mg/kg体重) 文献
ラット 経口 5940mg/kg Food & Drug Research Laboratories (1973a) 1)
マウス 経口 6800mg/kg Food & Drug Research Laboratories (1973a) 1)
ウサギ 経口 7850mg/kg Food & Drug Research Laboratories (1973a) 1)
ハムスター 経口 5600mg/kg Food & Drug Research Laboratories (1973a) 1)



反復投与毒性 (link to TOXLINE)
ラット
1群雌雄各20匹のラットに グルコノ-δ-ラクトン1%添加缶詰肉を40% (グルコノ-δ-ラクトン0.4%)含有食又は無処置の食餌をラットに29ヶ月間与えた。対照群との間に生存率、体重増加、摂餌量、血液、臨床生化学、肝機能、病理組織学的検査に差はなかった。1) (van Logten et al., 1972)


遺伝毒性
S. cervisiae株、S. typhimurium株を用いた復帰変異原試験において、0.25又は0.5%グルコノ-δ-ラクトンは代謝活性の有無にかかわらず変異原性を示さなかった。1)(Litton Bionetics, Inc., 1974)


がん原性
該当文献なし


生殖発生毒性 (link to DART)
マウス
1群25匹のCD1マウスに妊娠6日から15日まで0、7、 32、 150又は 700mg/kgを経口投与した。対照群との間に着床率、母獣及び胎児の生存率、骨格奇形発生率に差はなかった。1) (Food & Drug Research Laboratories, 1973b)

ラット
1群22-25匹のWistar系ラットに妊娠6日から15日まで0、5.9、28、130又は 590mg/kgを経口投与した。対照群との間に着床率、母獣及び胎児の生存率、骨格奇形発生率に差はなかった。1) (Food & Drug Research Laboratories, 1973b)

ハムスター
1群25匹のハムスターに妊娠6日から15日まで0、5.6、120又は 560mg/kgを経口投与した。対照群との間に着床率、母獣及び胎児の生存率、骨格奇形発生率に差はなかった。1)(Food & Drug Research Laboratories, 1973b)

ウサギ
1群10匹のDutchウサギに妊娠6日から18日まで0、7.8、36、170又は 780 mg/kgを経口投与した。対照群との間に着床率、母獣及び胎児の生存率、骨格奇形発生率に差はなかった。1)(Food & Drug Research Laboratories, 1973b)


局所刺激性
該当文献なし


その他の毒性
該当文献なし


ヒトにおける知見 (link to HSDB)
ヒト
20g以上のグルコノ-δ-ラクトンの1回投与による緩下作用はこれまでのJACFA報告に記載されており(Annex 1, references 36 and 74)、泌尿器疾患患者7名を含む16名にグルコノ-δ-ラクトン5gを2時間間隔で合計20-50g投与試験において、尿の酸性化又はアルカリ性化が各8名、嘔気を伴わない下痢が11名認められた。1)(Gold & Civin, 1939)

グルコノ-δ-ラクトン、グルコン酸、グルコン酸マグネシウム、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、グルコン酸第一鉄がヒトに投与されているが(Nugent, 1940; Bernhard, 1951; Parker, 1940; Teeter, 1945)、胃腸及び腎臓に悪影響が認められていないことから、いずれの化合物も毒性が低く、認容性も良好と結論されている。1) (Prescott et al. 1953)


参考文献
OECD database (link to SIDS)

1) WHO Food Additive No.42 Glucono-delta-Lactone. 1981  (link to WHO DB)

   

メニューへ



copyright(C) 2005 日本医薬品添加剤協会 all rights reserved
Japan Pharmaceutical Excipients Council