日本医薬品添加剤協会
Safety Data
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和名 クロスポビドン
英文名 crospovidone

CAS 9003-39-8 (link to ChemIDplus)
別名polyvinylpyrolidone(PVP)  
収載公定書  薬添規(2003) USP/NF(27) EP(4)
用途 賦形剤,崩壊剤


JECFAの評価 (link to JECFA
)


単回投与毒性 (link to ChemIDplus)
LD50
1)
Poly(1-vinyl-2-pyrolidone
homopolymer
ラット: 12 g/kg


反復投与毒性 (link to TOXLINE)
イヌ
イヌにPVP2510%混餌、雌雄各2匹/群)を投与したが体重,臨床症状,腫瘍発生に影響は認められなかった。細網内皮系細胞に軽度の腫脹が認められたが、その他に肉眼的あるいは組織病変はみられなかった。2)


遺伝毒性 (link to CCRIS)
PVP
の変異原性
サルモネラを用いた復帰突然変異試験(代謝活性化法含む)で10000μg/plateで陰性。3


がん原性 (link to CCRIS)
6
週齢のマウスに平均分子量22万および30万のPVP粉末を200mg皮下投与し、23ヵ月後に屠殺した。分子量30万のPVPでは1/50例に細網肉腫が、分子量22万のものでは3/50例にリンパ肉腫が認められた。無処置の75例では25ヶ月の観察期間中、腫瘍の発生は認められなかった。4

PVP
粉末500mgを雌性ラット20例に投与した。4例に細網肉腫が発生した.200mg単回投与では5/30例 に、反復では2/30例に細網肉腫が発生した.。 無処置群での悪性腫瘍の発生頻度は17/200例であった。4

投与部位の肉腫の発生が13/30例のラットで認められた.6PVP/,73週間隔週投与)が、生理食塩液では認められなかった。4

PVP200
mgを50例の雌雄マウスに23ヶ月間腹腔内投与した.。その結果、リンパ肉腫が3例に、細網肉腫が1例に発生した。4

120
例のラット(雌)にPVP500mgを腹腔内投与した。13例の良性腫瘍及び29例の悪性腫瘍が観察された。コントロール群の1例に腫瘍がみられた。4

PVP0.4-3g/kg
2-14/月の間隔でウサギに21-89ヶ月間反復投与した。肝臓及び脾臓にPVP が蓄積することが観察されたが、腫瘍の発生は認められなかった。2


生殖発生毒性 (link to DART)
妊娠9日目のウサギ卵黄嚢に500μgを注入した後、催奇性は観察されなかった。

ウサギに妊娠6-18日の間、PVP502501250 mg/kg静注したが妊娠及び致死的なパラメーターに影響は認められなかった。高用量群において投与2日後に一過性の臨床症状(振戦呼吸促迫,痙攣)が観察され、また摂餌量が減少した。


局所刺激性
該当文献なし


その他の毒性
該当文献なし


ヒトにおける知見 (link to HSDB)



引用文献
1) Lewis, R.J. Sax's Dangerous Properties of Industrial Materials. 9th ed. Volumes 1-3. New York, NY: Van Nostrand Reinhold, 1996.
2) Clayton, G.D., F.E. Clayton (eds.) Patty's Industrial Hygiene and Toxicology. Volumes 2A, 2B, 2C, 2D, 2E, 2F: Toxicology. 4th ed. New York, NY: John Wiley & Sons Inc., 1993-1994.
3) Zeiger E et al; Environ Mutagen 9:1-110 (1987

4) IARC. Monographs on the Evaluation of the Carcinogenic Risk of Chemicals to Man. Geneva: World Health Organization, International Agency for Research on Cancer, 1972-PRESENT.
 


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