日本医薬品添加剤協会 |
和名 ラウリルアルコール 英文名 Lauryl Alcohol CAS 112-53-8 (link to ChemIDplus) 別名 n-ドデカノール、1-Dodecanol, n-Dodecyl alcohol 収載公定書 薬添規(JPE2018) 外原規(2006) 用途 基剤 ■JECFAの評価 (link to JECFA) 現在の摂取量レベルでは安全性上の問題は生じないだろう。 ■単回投与毒性 (link to ChemIDplus)
■反復投与毒性 (link to TOXLINE) ■遺伝毒性 (link to CCRIS) Toxinet 資料
■がん原性 (link to CCRIS) ■生殖発生毒性 該当文献なし ■局所刺激性 ウサギ耳介皮膚を用い、in vitro及びin vivoでN,N-ジメチルアミノ酢酸ドデシル(DDAA)、ラウロカプラム、n-ドデカノールの皮膚刺激性と塩酸プロプラノロール、マレイン酸チモロールの経皮吸収に及ぼす影響を検討した。DDAAとラウロカプラムはin vitroで、ほぼ同様の薬剤透過性を引き起こした。しかしn-ドデカノールはその作用は弱かった。 In vivoにおいてラウロカプラムは、最も強い皮膚刺激性を示す透過性増強剤であった。DDAAによる透過性増強作用と皮膚刺激性は4日間で原状に復したが、ラウロカプラムとn-ドデカノールの作用はより長く持続した。3)(Hirvonen et al.,1993) ■その他の毒性 組織変化 ラット肝細胞ミトコンドリアの超微細構造へのアルキルアルコール及び関連化合物の影響を検討した。検索化合物は、直鎖アルコール、3級あるいは環状アルコール、多価アルコールの3グループであった。エタノール、1-プロパノール、1-ブタノール、1-ペンタノール、1-オクタノールのミトコンドリアの超微細構造への影響は同じであり、大小のミトコンドリアが混在しクリスタは未発達であった。1-ドデカノールはこのタイプと、更にクリスタがよく発達した大型ミトコンドリアのタイプも誘導した。4)(Wakabayashi et al.,1991) ■ヒトにおける知見 (link to HSDB) 羊毛蝋アルコールにアレルギー体質の被験者51名で13種の羊毛蝋製品を試験した。高度に精製した羊毛ロウ製品であるaqualose L-75、golden fleece wool wax type RA、同type ELPに対するアレルギー率は10%以下であった。脂肪族羊毛蝋アルコールの表皮上における試験では78のアレルギー反応を確認し、34症例で反応等級2+、3+が観察された。ラウリルアルコールは9症例、オレイルアルコールは7症例で反応等級が2+あるいは3+であった。試験全体では23.5%がLanette N(セチルステアリルアルコールの混合物)に対してアレルギー反応を示した。羊毛蝋アルコールにアレルギー体質のある被験者は、湿疹患者に比べてジアミノジフェニルメタン、クロロアセトアミド、安息香酸、及びnipa esterのような防腐剤あるいは安定化剤に対してかなり高頻度にアレルギー反応性を示した。5)(Auth et al.,1984) ■参考文献 OECD database (link to SIDS) 1) WHO Food Additive Series No.40 Saturated aliphatic acyclic linear alcohols, aldehydes and acids. (link to WHO DB) 2) Shimizu H, Suzuki Y, Takemura M, Goto S, Matsushita H. Resulte of Microbial Mutation Test for forty-three Industrial Chemicals. Sangyo Igaku 1985; 27(6): 400-19 3) Hirvonen J, Sutinen R, Paronen P, Urtti A. Transdermal penetration enhancers in rabbit pinna skin: duration of action, skin irritation, and in vivo/in vitro comparison. Int. J. Pharm. 1993; 99: 253-261 4) Wakabayashi T, Adachi K, Popinigis J. Effects of alkyl alcohols and related chemicals on rat liver structure and function: T. Induction of two distinct types of megamitochondria. Acta. Pathol. Jpn 1991; 41(6): 405-413 5) Auth R, Pevny I, Gernot P. A contribution to wool wax alcohol allergy. Aktuel. Dermatol. 1984; 10(6): 215-220 |メニューへ| |
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