日本医薬品添加剤協会
Safety Data
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和名 サフラワー油
英文名 Safflower Oil

CAS 8001-23-8 (link to ChemIDplus)
別名 紅花油
収載公定書  薬添規(JPE2018) 外原規(2006)(サフラワー油脂肪酸グリセリル) USP/NF( 28/23)  EP(4)(Safflower oil, refined)
用途 賦形剤,分散剤,溶剤


単回投与毒性 (link to ChemIDplus)
動物種 投与経路 LD50(mg/kg体重) 文献
ラット 経口 >5g/kg 1) (CTFA、2-23-3、1982)
ラット 雌雄 経口 >15.9mL/kg 3%サフラワー油含有ボディークリームで投与 1) (CTFA、2-23-3、1982)



反復投与毒性 (link to TOXLINE)
1約29%のサフラワー油及び獣脂をラット(17匹/群、雄SD)あるいはニワトリ(18羽//群の8−10日齢の雄交雑種)に22日間、またはブタ(8匹/群の去勢ヨークシャ種)に28日混餌投与し、血漿脂質及び脂質合成について調べた。その結果、体重増加、摂餌量、血漿中遊離脂肪酸およびコレステロール値に差は認められなかった。2)


遺伝毒性
サルモネラ菌(TA-97TA-98TA-100TA1535)を用いた復帰突然変異試験において、代謝活性化の有無に関わらず陰性であった。1) (NTP Working group, 1994)


がん原性
ラットを用いた2年間の癌原性試験において、2.5510m/4kgの紅花油投与群で膵外分泌腺の過形成と胸腺の発生率が優位に増加した1) (NTP Working group, 1994)


生殖発生毒性 (link to DART
)

4週齢ICRマウス20匹を10%サフラワー油混餌飼料で飼育し、10週齢時に交配し、母獣の生殖能力および出生仔の骨格形成に対する作用を検討した。普通固形飼料で飼育マウスに関する基礎データとの比較では、母獣の体重増加、妊娠期間、死産率、同腹仔数及び出生仔の体重、ならびに骨格異常は認められなかった。4)


局所刺激性
皮膚への刺激性
1群8匹の正常皮膚に100%サフラワー油を8日間反復開放投与した。その結果、一次刺激性が極わずかに認められ、刺激スコアーは0.5(最大4.0)であった。 (CTFA、2-28-1、1982)  
各群10匹のモルモットを用いて、25,50,100% サフラワー油について皮膚感作性試験 (Magnusson-Kligman Maximization test)を実施した。サフラワー油には一次刺激性あるいは接触感作性は認められなかった。1) (CTFA、2-28-4、1982) 
1群3匹のウサギの外耳殻に100%サフラワー油、5−10mg/cm3を1週間に5回、合計、14回塗布後ににきびの発現性について5段階評価したところ、極軽度あるいは中等度(1または2)であった。5)

眼刺激
1群6匹のウサギの眼に、100%サフラワー油を7日間塗布し、ドレイズ法に従い判定した。1匹で投与1日目にスコアー4(最大110)を示したが、他のウサギも含め他の判定は全て0であった。100%サフラワー油は本試験条件下では極わずかの眼刺激性と判断された。1) (CTFA、2-28-1、1982)


その他の毒性
該当文献なし


ヒトにおける知見 (link to HSDB
)

ヒト100名の背部に3%サフラワー油含有ボディクリーム0.1mLを48時間貼付した。剥離後15分、24時間で紅斑および浮腫についてグレード化した。その結果、紅斑、浮腫は認められず、一次刺激性はなかった。1)(CTFA,2-28-29,1983)

ヒト21名にそれぞれサフラワー油含有保湿クリーム(3%)およびナイトクリーム2種(3%、5%)を背部に1日1回、21日間貼付し、累積刺激試験を実施した。 判定は初回貼付前と最終剥離時に行い、低刺激および高刺激対照と比較し、刺激スコア−をつけた。 何れの被験物質も低刺激対照群以下の刺激性であり、累積刺激は認められなかった。1)(CTFA,2-28-22,-6,-13,1980)

ヒト209人を用い3%サフラワー油含有保湿クリームおよびナイトクリームの反復損傷皮膚刺激性試験を実施した。その結果、両物質とも刺激性および感作性は認められなかった。1) (CTFA,2-28-23,-8,1980)

25人の被験者に対し、5%サフラワー油含有ナイトクリームの光感作性試験を実施した。その結果、光毒性ならびに光感作性は認められなかった。1)(CTFA,2-28-15,-17,1982)


引用文献
1) Final report on the safety assessment of safflower oil. J. Am. Coll. Toxicol. 1985; 4(5): 171-197
2) Waterman,R.A., Romsos,D.R., Tsai,A.C., Miller,E.R., and Leville,G.A. Influence of dietary safflower oil and tallow on growth, plasma lipids and lipogenesis in rats, pigs and chicks. Proc. Soc. Exp. Biol. Med. 1975; 150(2): 347-351
3) NTP working group. Comparative toxicology studies of corn oil, safflower oil, and tricaprylin in male F344/N rats as vehicles for gavage.Natl Toxicol Program Tech Rep Ser.1994; 426:1-314.
4) Naito Y, Ishizaki K, Yamamoto H, Okuyama H. Studies on the safety of perilla oil-effects on reproduction and ekeletal teratogenicity-. J. Food Hyg. Soc. Japan. 1990;31(3)::251-254 
5) Morris, W. E., and Kwan, S.C. Use of the rabbit ear model in evaluating the comedogenic potential of cosmetic ingredient. J. Soc. Cosmet. Chem.1983; 34(5): 215-225.



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