日本医薬品添加剤協会 |
和名 セラック 英文名 Shellac CAS 9000-59-3 (link to ChemIDplus), (link to JAN DB), (link to JANe DB) 別名 シェラック、Lacca 収載公定書 局方(JP17)(精製セラック、白色セラック), 食添(JSFA-IX)(シェラック) 外原規(2006) USP/NF(28/23) EP(5) 用途 結合剤,コーティング剤,糖衣剤 ■JECFAの評価量 (link to JECFA) ADIは「現行の使用条件下で許容」と記載されている。(第30回会議、1992年) ■単回投与毒性
■反復投与毒性 (link to TOXLINE) ラット ラットを用いた90日間反復毒性試験 42匹の雌SIV 50系ラット(平均体重76g)に0又は2%セラック含有食を与え、90日間反復毒性試験を実施した。なお、2%群には2群を設定し、異なるタイプの食品用セラック を与えた。摂餌量及び体重は対照群のそれらと差は認められなかった。盲腸肥大、結腸起始部の腫脹がセラック群に認められたが、十二指腸、回腸、盲腸、結腸、肝臓及び腎臓の病理組織学的所見に異常は認められなかった。1) (Buchloch, 1979) ■遺伝毒性 復帰変異試験
■がん原性 該当文献なし ■生殖発生毒性 ラットを用いた次世代試験 1群雌雄各25匹の親世代SD系ラットに0、1000、3000又は 10000ppm セラック含有食を交配前28日間、第1世代ラットに90日間同容量のセラック含有食を与えた。親世代ラットの投与は継続し、雄は投与開始11週後、親世代の雌及び第1世代の雌雄は与開始13週後に殺処分した。死亡率、一般行動、摂餌量、体重、繁殖能、発育、血液、血液化学及び尿の各検査ならびに病理組織学的所見に被験物質に起因する異常は認められなかった。1) (FDRL, 1984) ■局所刺激性 該当文献なし ■その他の毒性 該当文献なし ■ヒトにおける知見 セラック含有ヘアースプレーを10又は30秒間噴霧後5分間暴露の条件下で、急性吸入毒性試験が女性を用いて実施されたが、有害作用は認められなかった。セラックの用量は下記に要約される。1) (Draize et al., 1959)
美容用品の使用者及び製造関係者に特に気管支喘息や皮膚の反応を伴うアレルギーが惹起されることがあり、ゴム、ラッカー、セラック及び美容用品製造原料の混合物が原因と考えられている。呼吸器アレルギーはセラック吸入に起因するものでなく、溶媒によるものと著者は示唆している。1) (Gelfand 1963) セラックを長期投与したヒトの報告はほとんどない。キャビネット製造業55歳男性の法医解剖において胃内にセラックの塊が認められた。死因は転倒による頭蓋の外傷と報告されている。どのようにしてセラックが体内に取り込まれたかは不明である。1) (Janica, 1983) ■この資料の一部は食品・医薬品共用添加物の安全性研究の成果を引用した. ■引用文献 1) WHO Food Additive No. 30 Shellac. 1992 (link to WHO DB) |メニューへ| |
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